解決事例
Solution
骨折の癒合後に残った痛みについて、後遺障害認定申請により14級が認定された事例(40代 男性)
認定等級と内容
14級9号(胸部)
神経系統の機能障害
事例の概要と解決に至るまでの流れ
本件では、被害者がバイクで信号待ちをしていたところ、背後から車両に追突され、肋骨骨折の怪我を負いました。
事故直後から相手方保険会社の対応に疑問を感じており、適切な賠償を受けたいと当事務所にご相談にみえました。
当事務所の弁護士は介入後、相手方保険会社へすぐに弁護士が代理人として依頼をうけた旨の連絡をし、損害の確定のための交渉を進めました。
被害者はこの怪我により7か月間通院治療を行い、骨は癒合しましたが、物を持ち上げる等力を入れた時の胸部痛が残ったため、今後も後遺障害として残存する症状として考えられるとして後遺障害認定申請を行いました。
その結果、14級9号が認定を受けたため、認定された結果をもとに相手方保険会社と交渉を重ね、260万円の支払いで解決しました。
解決のポイント
痛みなどの神経症状により後遺障害等級認定を受ける場合、被害者が感じている痛みがどの程度のものかを間接的に判断できる材料を揃える必要があります。
判断材料のひとつとしてもっともわかりやすいのは、通院の頻度です。
たとえば、ムチウチや捻挫などの怪我を負った場合、痛みを和らげるための治療が必要になることから、通院の回数が少ないと通院が必要ない程度の痛みだったと判断でき、通院の頻度が高いと被害者は治療を必要とする程の痛みを感じていたと判断することができます。
ただし、骨折の怪我を負った場合は、通院を多くすることによって骨が癒合するものではないため通院回数自体は少なくなるため注意が必要です。
その場合に、どういった資料を提出し、残存する痛みについて説明をつけるかが後遺障害の認定を受けるにあたっての大切なポイントとなります。
この被害者は、骨折部位をギプスで固定することができず、月3回ほど痛み止めを処方してもらう通院治療をしていました。
しかし、骨が癒合してきても痛みが消えず、今後の治療をどうするか懸念されていました。
そこで、当事務所の弁護士からは痛みが残っている点について後遺障害等級申請も見据えた通院に関する説明を行いました。
骨が癒合した場合でも、骨折の状態、症状の経過、治療経過によって局部に神経症状が残るものとして後遺障害等級が認められることがあります。
本件において、当事務所の弁護士は被害者の受傷や治療の状況を精査し、残存した痛みについて説明できる資料を揃えて後遺障害認定申請を行いました。
結果、後遺障害等級14級の認定を受けるに至りました。
早くからご依頼いただくことにより、症状や医師の診断を弁護士と確認し、相手保険会社に治療費を支払ってもらいながら将来を見据えた通院治療を受けることができ、結果として症状が残ってしまった場合でも後遺障害等級認定を受けることによって適切な賠償が受けられます。
治療中だからこそ、将来を見据え、この先をどのように進めていくのかを知っておく必要があります。
交通事故による受傷でお悩みの方、まずは一度当事務所までご相談ください。