自己破産後に携帯の契約をする際の注意点について弁護士が解説

執筆者 実成 圭司 弁護士

所属 第二東京弁護士会

皆さまのご相談内容を丁寧にお聞きすることが、より的確な法的サポートにつながります。会話を重ねながら、問題解決に向けて前進しましょう。

1.はじめに

自己破産を検討している方の中には、自己破産手続をとった場合、携帯の契約がどうなるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、自己破産を行うに当たっての、携帯電話を利用する上での注意点をご説明いたします。

2.自己破産後に携帯電話の契約で注意すべき3点

自己破産後に携帯の契約で注意すべきポイントについて説明します。

特に意識すべき注意点は、以下のとおりです。

  1. クレジットカードでの支払ができなくなる
  2. 端末本体の分割支払ができなくなる
  3. 家族の携帯電話も解約される可能性がある

順に説明しますので、自己破産後の携帯の契約で困らないように頭に入れておきましょう。

(1)クレジットカードでの支払いができなくなる

自己破産をすると、信用情報機関に事故情報として登録されるので、クレジットカードが利用できなくなります。

そのため、自己破産手続時に携帯料金をクレジットカードで支払っている場合は、携帯料金が引き落とされないこととなるため、支払方法の変更が必要となります。

支払方法を変更しなければ、携帯料金の延滞が発生してしまうこととなるため、携帯料金滞納を理由に強制解約されるおそれがあります。

口座引落しや口座振込み等に支払方法を変更し、毎月、携帯料金を支払えるようにしておきましょう。

(2)端末本体の分割支払いができなくなる

端末本体の分割支払いができなくなります。

分割払いは、携帯電話会社に対して本体代金のローンを組んでいることと同じこととなります。そのため、銀行や金融機関と同様、携帯電話代金を支払うことができなくなってしまうのです。

したがって、端末本体を分割払い中の人は、例えば、親族等に残りの本体代を一括で支払ってもらう(お金を借りるのはいけません。)、または、分割払い中の端末は解約した上で、一括払い可能な端末を購入する等の対応が必要です。

(3)家族の携帯電話も解約される可能性がある

家族が使用する携帯の名義人が自己破産を行う本人名義となっている場合は、携帯代金の滞納状況等によっては、家族の携帯も解約されてしまう可能性があります。

そのため、既に携帯料金の滞納がある等の場合は、自己破産手続を行う前に、名義変更の手続を行うべきでしょう。

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まとめ

自己破産をしても携帯の契約を継続することは可能です。

ただし、機種代金を分割払いにしており、未払い金がある場合は途中で解約される可能性が高いでしょう。

自己破産後は、携帯端末の分割払いができないことや、通常の利用料金を延滞しないことに注意してください。

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執筆者 実成 圭司 弁護士

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