借金を減額する仕組みとは?元本や利息を減らす六つの具体的な方法
「今の収入では借金の返済に追われて生活が苦しい、どうにかして返済額を減らせれば返済を続けられるのに」
借金を返済中で、上記のようなお悩みを抱えている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
借金をした際は契約時に決めた返済額を毎月支払っていくのが理想的ですが、どうしても返済ができない場合は借金を減額することも不可能ではありません。
ここからは借金を減額する仕組みの具体例と、借金減額手続を弁護士に依頼するべき理由についてご説明します。
1.借金を減額する仕組みとは?具体例を六つご紹介
借金の元本を減らす方法と、借金の利息を減らす方法に分けて具体例を六つご紹介します。
毎月の返済額を少しでも減らしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
(1)借金の元本まで減らす方法
借金の元本を減らせる具体的な方法は以下の三つです。
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個人再生と自己破産は裁判所を通して行う手続であり、また、過払い金返還請求は請求額の計算や債権者との交渉に専門的知識が必要になりますので、ご自身で行うよりも弁護士に手続を依頼するのが無難でしょう。
ここからは上記三つの詳細についてご説明します。
#1:個人再生
個人再生とは裁判所に申立てをして借金の返済ができないことを認めてもらい、返済すべき借金額を一定の割合で減額した上で3年(事情によって5年)で返済していく内容の再生計画案の認可決定を受けて、返済をしていく手続のことです。
減額後の借金は分割で支払っていくことになりますが、債務の合計金額を最大で10分の1までに減少できることもあります。
また自己破産と異なって、ローンが残っているものを除いて手続時点で所有している財産を手放す必要がない点も特徴の一つです。
#2:自己破産
自己破産とは自分の収入・財産で借金の返済ができない場合に、裁判所に申立てを行って支払いができないと認められることで、一部を除いて負っている債務の支払義務を免除(「免責」といいます。)してもらう手続のことです。
返済義務がなくなる代わりに、所有している財産は換価処分されて債権者に配分されるため、必要最低限以外の財産は手元に残すことができません。
くわえて破産手続中は一部の資格・職業が制限される、自由な住居移転ができなくなるなどの制約もあるため、自己破産を行う際は弁護士にしっかりと相談しましょう。
#3:過払い金返還請求
過払い金返還請求とは消費者金融などの貸金業者に対して、払いすぎていた利息の返還を求める手続のことです。
過払い金が返還された場合はそのまま返済に充てることで、借金の元本を減らすことができます。
借金の残高よりも過払い金の返還額が多い場合は、相殺して借金を帳消しにすることも不可能ではありません。
ただし、過払い金は必ず発生しているわけではありませんので、過払い金の有無の調査から始めることが必要になります。
(2)借金の利息部分を減らす方法
借金の利息を減らせる具体的な方法は以下の三つです。
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任意整理は債権者との直接交渉となるため弁護士に依頼した方がよい手続ですが、カードローンの借換えやおまとめローンの利用は個人でも対応できます。
ここからは上記三つの詳細についてご説明します。
#1:任意整理
任意整理とは債権者と交渉して月々の返済額を調整し、無理なく返済できるようにする手続のことです。
返済額の調整は、具体的には借金の利息部分(既発生の利息・遅延損害金、将来利息)の全部または一部の免除と返済期間の再設定(5年前後)によって行います。
利息部分を減額した借金を通常5年程度で完済できるように毎月返済をしていくことになるので、家計の管理をしっかり行う必要があります。
#2:カードローンの借換え
カードローンの借換えとは、現在返済を続けている債権者から、別の債権者に乗り換えることです。
実際の借換えは、現在返済を続けている債権者以外の金融機関でお金を借り、そのお金で元の債権者からの借入れを返済する流れになります。
カードローンの金利は各会社によって異なっているため、より低金利のローンに借換えすることで、利息の割合を低くすることが可能です。
ただし利息を0にすることはできず、大きな負担軽減とはならないことが多い点に注意しましょう。
#3:おまとめローンの利用
おまとめローンとは複数の会社から借り入れているローンを、一つの債権者のローンに借り換えて1本化することです。
貸金業者からの合計借入額は年収の3分の1までとされています(「総量規制」といいます。)が、おまとめローンは貸金業法及び貸金業法施行規則により「顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約」として、例外的に借入額の制限の対象になっていません。
一般的にカードローンは借入額が大きくなるほど金利が抑えられるため、複数のローンを一つにまとめることで、借換えと比較して金利を下げられる可能性があります。
2.借金をしっかり減額したいなら弁護士に相談するのがおすすめ
ここまででご説明した、借金の元本・利息を減らす方法をまとめると以下のとおりです。
借金の元本を減らす方法 |
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借金の利息を減らす方法 |
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ここからは個人でできる借金減額の限界、専門的な知識が必要な手続の効果にくわえて、なぜ借金の減額を弁護士に依頼すべきなのかを解説します。
(1)個人でできる借金の減額方法には限界がある
ご自身で毎月の返済額を少なくしようと考えた時に、専門的な知識を要せずに手続を進められるのが「カードローンの借換え」と「おまとめローンの利用」です。
ただし上記の二つの方法は借金の利息部分しか減らせない上に、利息を完全になくすことはできません。
どんなに低い金利のカードローンに切り替えたとしても、返済中も利息が発生してしまいます。
そのためカードローンの借り換えやおまとめローンの利用で減らせる利息には限界があります。
(2)法律の専門知識が必要な手続は借金を大幅に減らせる
借金の元本を減らす方法(個人再生・自己破産・過払い金返還請求)は返済する金額を大幅に減らすことが可能です。
いずれも利用できる状況にあることが必要ですが、個人再生、自己破産は法律に定められたとおりの効果により借金の負担を減らすことができますし、過払い金返還請求は借金の返済にとどまらず債権者から支払を受けられる可能性もあります。
任意整理もほとんどの場合和解後の利息の発生をなくせますので、債権者へ支払う利息の金額は大幅に減額できることになるでしょう。
(3)確実に借金を減らすなら弁護士に依頼するのがおすすめ
元本の減額や利息のカットをする手続は、いずれも法律の専門的な知識か必要になる手続です。
毎月の返済金額を大きく減らしたいのであれば、ローンの借換えや一本化をするよりも、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人みずきは債務整理関連のご相談には無料で対応しております。借金を減額する方法についてお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。
まとめ
この記事では借金を減額する仕組みの具体例と、借金減額手続を弁護士に依頼するべき理由についてご説明しました。
ただしご自身で容易に行えるカードローンの借換えや、おまとめローンの利用では利息の一部しか減らすことができません。
弁護士に依頼して行うことが推奨される任意整理、個人再生、自己破産等の手続では、借金の元本自体を減らすか、利息部分の全部または一部の免除を受けることが可能です。
今ある借金や毎月の返済額を確実に減らしたい方は、はじめから弁護士に相談することをおすすめします。
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