借金減額診断とは?弁護士に相談するメリットや借金を減額する方法

執筆者 青山 侑源 弁護士

所属 東京弁護士会

法律トラブルというものは、いつも身近に潜んでいるものです。
はじめのうちは「大したことないだろう」と思っていたことが、そのうち大事になってしまうというケースも多くありますので、少しでも「法律トラブルに巻き込まれたかもしれない」と感じている場合には、お早めにご相談いただくことをおすすめいたします。
法律トラブルへの対処方法や解決方法は、個人の方、法人の方ごとに千差万別ですが、お早めにご相談いただくことで、選べる選択肢も多くなります。
どのような解決方法があなたにとって最適な選択となるのか、一緒に検討していきましょう。

「借金減額診断とは何か?」
「診断のとおりに減額されるかどうかを知りたい場合は誰に相談すればいい?」

借金の返済で困っている方の中には、自分の借金がどのくらい減額される可能性があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、借金減額診断の概要や方法についてご紹介します。

1.借金減額診断と方法

最初に借金減額診断とは何なのかについてご紹介します。

また、借金減額診断は誰でも簡単にできるので、気になる方は試しに診断してみてください。

(1)借金減額診断とは

そもそも借金減額診断とは、借金が減額できるかどうか、できた場合にどのくらい減らせるかを診断するサービスです。

法律事務所などが運営・提供しているものがほとんどで、借金の総額や金利などの情報をもとにして、最適な解決方法を提示するものもあります。

基本的には無料で利用することができるため、減額の相場観を知りたい場合にはお気軽に利用してみてください。

(2)借金減額診断の方法

借金減額診断の方法としては、インターネット上のツールを用いて行う方法と、弁護士が直接ヒアリングする方法があります。

インターネット上のツールを用いた方法は、ブラウザ検索で「借金減額診断」と検索すれば、画面上にいくつか表示されるので、簡単に診断してもらうことが可能です。

主に専用フォーマットに借金の総額や月々の返済金額などを入力するだけで、特に手間はかかりません。

ただし、診断結果はあくまで参考数値です。

目安として、どのくらい減額されるのかを確かめるツールとしての利用にとどめましょう。

借金が具体的にいくらまで減額されるかについて、正確に知りたい場合には、専門家である弁護士に相談することがおすすめです。

2.借金問題を弁護士に相談するメリット

借金問題を弁護士に相談するメリットはいくつかあります。

主なメリットは、以下のとおりです。

メリット

  1. 正確な診断が期待できる
  2. 適切な解決方法の提案を受けられる
  3. 解決まで一貫したサポートが受けられる

順にご紹介します。

(1)正確な診断が期待できる

インターネットの借金減額診断はあくまで目安ですが、弁護士が直接ヒアリングして行う場合、減額が可能かどうか、どれだけ減額が見込まれるのかについて、個々の具体的な状況に応じて、正確なアドバイスを行うことが可能です。

インターネット上の借金減額診断ツールはあくまでも概算での数値なので、実際に借金減額を図ったとしても個別の事情によってはそのとおりにならない可能性もあります。

一方、弁護士は過去の経験をもとにシミュレーションを行うため、信憑性の高い数値になります。

なぜそのような結果になるのかまで細かく説明するので、その仕組みを理解した上で安心して借金減額の手段に取り組めるでしょう。

(2)適切な解決方法の提案を受けられる

弁護士に直接相談した場合、ヒアリング結果をもとに、相談者に応じた適切な解決方法の提案を受けられることもポイントの1つです。

どのくらい借金を減額できる可能性があるのかを提示するだけでなく、実際にどのような対応をすれば借金を減らせるのかまでを的確に知ることができるのが大きなメリットです。

借金トラブルの解決実績が豊富な法律事務所に相談・依頼してみましょう。

(3)解決まで一貫したサポートが受けられる

借金減額について弁護士に相談した後に、そのまま借金減額の手続代行を依頼することで、解決に至るまで一貫したサポートを受けられることも大きなメリットといえます。

借金減額の方法はいくつかありますが、いずれも法律の専門的な知識や実務経験がなければ対応が困難な場合があります。

個人で手続を行うこともできなくはありませんが、かなりハードルが高いので最終的には結局弁護士に任せることになるのが一般的です。

借金減額診断を弁護士に相談することで、実際に借金減額手続を行う場合にはそのまま弁護士に依頼してスムーズに借金トラブルの解決を図ることができます。

3.借金減額の方法

借金減額の方法は主に大きく分けて2つあります。

借金減額の方法

  1. 過払い金返還請求
  2. 債務整理

条件次第では過払い金返還請求ができますが、主に債務整理を行うのが一般的です。

それでは、順にご紹介します。

(1)過払い金返還請求

過払い金返還請求とは、払いすぎた利息を返還してもらうための手続です。

直接借金を減額するものではありませんが、過払い金が発生している場合は、残債に充当することで借金の総額を減らしたり完済できたりします。

ちなみに、過払い金返還請求は誰でも利用できるわけではありません。

以下の条件を満たした場合のみ請求できます。

  • 年利15%〜20%を超える金利でお金を借りたことがある
  • 「最後の借入れ」または「最後に返済した日」から10年以上経過していない

利息制限法の上限金利である15%〜20%を超える金利でお金を借りた方は、過払い金返還請求の対象者です。

ただし、指定の日から10年経過すると請求する権利が時効消滅してしまいます。

過払い金返還請求の対象者になっているかわからない方は、速やかに弁護士に相談することがおすすめです。

(2)債務整理

債務整理は借金の減額や免除によって借金トラブルを解消するための手続です。

主な方法として以下の3つがあります。

主な方法

  1. 任意整理
  2. 個人再生
  3. 自己破産

順にご紹介します。

#1:任意整理

任意整理は、債権者と直接交渉を行い、借金の減額を図る方法です。

主に利息のカットによって返済の負担を軽減することができ、元金を3~5年かけて返済していくことになるのが一般的です。

裁判所を介さないので、周囲に知られるリスクが低く、生活環境に大きな支障をきたす可能性は少ないといえます。

ただし、5年以上の分割返済には応じてくれない債権者も多く、5年以内であっても、金額や分割回数によっては必ずしも希望どおりに債権者が応じてくれるとは限らない点がデメリットです。

弁護士でなければそもそも交渉に応じてくれないケースもありますので、任意整理を検討する場合には、まずは弁護士に相談することが望ましいでしょう。

#2:個人再生

個人再生は、裁判所に申立てをして、借金の返済が困難であることを裁判所に認めてもらい、借金額を大幅に減額してもらう手続です。

任意整理で解決できない場合に行うことが多く、第二の方法として検討することになるでしょう。

個人再生をすると、借金総額に応じて最大で10分の1まで借金を減額してもらうことができるため、借金の完済が現実的になります。

一方で、安定した収入がなければ利用することができず、借金の総額が5000万円を超える場合は個人再生の対象外となる点に注意しましょう。

#3:自己破産

自己破産は、裁判所に申立てをして、借金の返済が不可能であることを裁判所に認めてもらい、借金の返済義務を免除してもらう手続です。

借金がゼロになり、その後の収入は自由に使えることになるので、人生をやり直すきっかけにもなります。

もっとも、資産価値の高い財産は手続の中で換価され、債権者に配当されるほか、資格制限を一時的に受けたりといったデメリットもあります。

このように、任意整理、個人再生、自己破産には、それぞれメリット・デメリットがあります。

そのため、借金や資産の状況に応じて適切な手続を選択し、借金問題の解決を図ることが重要です。

弁護士であれば、それぞれの手続のメリット・デメリットについて説明をしながら、ご相談者に最適な解決方法をアドバイスできるため、どの手続を行うべきか判断が難しい場合には、まずは

弁護士へ相談することがおすすめです。

まとめ

借金減額診断はインターネットで誰でも簡単に行うことができますが、必ずしも個々の状況に応じた適切な診断ができるわけではありません。

借金減額の方法についてより詳しく知りたい方は、弁護士に相談・依頼するのがおすすめです。

ヒアリング結果をもとに、最適な解決方法の提案を受けられるので、借金トラブルの解消までスムーズに進めることができます。

弁護士法人みずきでは、借金減額に関する相談を無料で行っていますので、借金の返済でお困りの方はお気軽にご相談ください。

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執筆者 青山 侑源 弁護士

所属 東京弁護士会

法律トラブルというものは、いつも身近に潜んでいるものです。
はじめのうちは「大したことないだろう」と思っていたことが、そのうち大事になってしまうというケースも多くありますので、少しでも「法律トラブルに巻き込まれたかもしれない」と感じている場合には、お早めにご相談いただくことをおすすめいたします。
法律トラブルへの対処方法や解決方法は、個人の方、法人の方ごとに千差万別ですが、お早めにご相談いただくことで、選べる選択肢も多くなります。
どのような解決方法があなたにとって最適な選択となるのか、一緒に検討していきましょう。