債務整理をするとクレジットカードが使えない？解決案を２つ紹介

「借金返済に困ってしまって債務整理をしたい」
「日常の買い物にクレジットカードを使っているので、債務整理でどうなるか心配だ」

借金などの支払いに困り、債務整理の利用を検討されている方の中には、このような心配をお持ちではないでしょうか。

この記事では、債務整理によるクレジットカードの利用への影響、その解決案を解説します。

１．債務整理がクレジットカード利用に与える影響

債務整理をすると、一定期間クレジットカードの利用ができなくなります。

クレジットカードを使えなくなる理由、その期間について以下ご説明します。

個人の借入れやクレジットカードといった信用取引をした場合、これを行った人の個人情報や取引状況は、信用情報機関に登録されます。

金融機関は貸付けなどを行う場合に、信用審査のためにこの信用情報機関に対して信用情報の照会をすることが義務付けられています。

一方、返済ができずに延滞をした事実や債務整理をした事実は、この信用情報機関に事故情報として登録されています（いわゆる「ブラックリスト入り」）。

このように、信用情報機関に事故情報が登録されている状態だと、クレジットカードの審査に通らず、クレジット会社に申込みを拒否されてしまうことになります。

また、債務整理の際に利用していたクレジットカードの会社については、債務整理の対象に含めることになりますが、これによってカードの利用は止められてしまいます。

任意整理の場合、クレジットカードの会社を外して手続を進めることも可能ですが、カードの更新や利用限度額の増額申込みの際に、上記と同様に信用情報機関への照会が行われます。

そのため、その時点でカードの利用はできなくなります。

このような理由により、債務整理をするとクレジットカードを利用することができなくなってしまうのです。

借金の返済にお困りでも、ブラックリスト入りを気にされて債務整理に踏み出せない方もいらっしゃいます。

しかし、そのまま延滞するとブラックリスト入りどころか、更に借金が膨らむことになってしまいますので、早めの対応をおすすめします。

上記のとおり、債務整理によって、新しいクレジットカードの発行やクレジットカードの更新ができなくなります。

ただし、信用情報への事故情報の登録は永遠ではなく、一定の保管期間があります。

手続の種類や信用情報機関ごとの事故情報の保管期間は以下のとおりです。

債務整理の手続方法	株式会社シ・アイ・シー（CIC）	日本信用情報機構（JICC）	全国銀行個人信用情報センター（KSC）
任意整理	完済から5年	完済から5年（ただし2019年9月30日以前の契約は受任通知の送付日から5年	完済から5年
個人再生	完済から5年	完済から5年（ただし2019年9月30日以前の契約は手続開始決定日から5年）	手続開始決定日から10年か、完済から5年のいずれか遅い方
自己破産	免責許可決定確定日から5年	免責許可決定確定日から5年	手続開始決定日から10年