カードローンの延滞を放置したらどうなるの?その後の流れと対処法もご紹介
「カードローンの支払が困難になったものの、そのまま放置するとどうなるの?」
「カードローンの延滞をした場合の対処法は?」
カードローンの返済を滞納してしまうと、債務者にとって不利益な事態が生じてしまう可能性があります。
本記事では、カードローンの延滞を放置することで被る不利益、延滞後の流れ、カードローン延滞をした場合の対処法を順にご説明します。
1.カードローンの延滞を放置することで被る不利益
カードローンの返済が困難になり延滞を放置していると、利用者にとって様々な不利益が生じます。
カードローンの延滞放置で考えられる不利益を三つご紹介します。
(1)遅延損害金が発生する
カードローンの返済を延滞すると、返済期限の翌日から遅延損害金(遅延利息)が発生します。
遅延損害金は、カードローンの返済が遅れた利用者に対して課されるもので、延滞利率によって計算されます。
ほとんどの場合、遅延利率は通常の借入利率よりも高く設定されており、カードローンでは20%程度とされています。
遅延損害金は、返済が遅れた日から返済されるまでの間が発生しつづけます。
つまり、延滞期間が長ければ長いほど遅延損害金の額も増えていくのです。
仮に延滞利率を20%とすると、借入金額×20%÷365日×(返済遅延日数)という計算によって、遅延損害金は算出されます。
もちろん、返済が遅れている借入も支払う必要がありますので、返済するはずの借入金額と遅延損害金を合わせた金額をカードローン会社へ支払う必要があるのです。
そのため、カードローンの返済が遅れてしまった際はできる限り早い返済を心がけることを推奨します。
(2)信用情報機関に事故情報が登録される
カードローンの返済が延滞し一定期間が経つと、信用情報機関に事故情報が登録されてしまいます。
多くの金融機関は、延滞から2か月後、つまり61日目の延滞で信用情報機関へ事故情報を掲載します。
信用情報機関へ事故情報が登録されると、一定期間の間クレジットカードが利用できなくなったり、ローンやキャッシングができなくなったりします。
各信用情報機関には、本人開示制度があるため、開示請求手続をすることでご自身の登録状況を確認することができます。
開示請求の詳細については、以下の各信用情報機関のウェブページをご覧ください。
信用情報の確認 |日本信用情報機構(JICC)指定信用情報機関
本人開示の手続き | 全国銀行個人信用情報センター | 一般社団法人 全国銀行協会
(3)財産が差し押さえられる
カードローンの返済が延滞しその後の対処を怠ってしまうと、最悪の場合財産を差し押さえられる可能性があります。
財産の差押えは、自動車などの動産、土地・建物などの不動産、会社からの給与などの債権が対象となります。
給与が差し押さえられると、給与を支払う会社に延滞が知らされたり、経済的に生活が困窮するかもしれません。
カードローンの返済を延滞し長い間対処を放置していると、財産を差し押さえられるかもしれないのです。
2.カードローンを延滞してしまった後の流れ
返済期日までにカードローンの支払ができずにいると、債権者から様々な連絡が届きます。
それらの連絡を無視していると、一括請求を求められ、裁判所から訴状や支払督促が届いたのちに強制執行として財産を差し押さえられるかもしれません。
カードローンの返済を延滞してしまった後の流れと対応を順にご説明します。
(1)債権者から電話やメールで状況確認される
カードローンの返済期日が過ぎると、まず債権者から電話やメールで債務者の状況を確認する連絡が来ます。
この時点では、入金が確認できない旨や理由を尋ねられる連絡ですので、返済ができる状態であればすぐに支払をしましょう。
仮に返済が困難な場合は、その理由を債権者へ伝えることで少しの間返済を待ってもらえるかもしれません。
ただし、返済を待ってもらう間も遅延損害金は発生し続けますので、注意が必要です。
カードローンの返済期日が過ぎると、翌日から数日までの間に債権者から状況確認の連絡が来ますので、無視せず対応をするようにしましょう。
(2)債権者から督促状が届く
カードローンの返済期日を過ぎ、債権者からの電話などを無視していると郵便で督促状が届きます。
督促状には、未払分の借入額や利息、遅延損害金などの内容が記載されており、入金をするよう求められます。
督促状が届いた場合は、記載内容に従って早急に支払をすることで少しでも遅延損害金を増やさずに済みます。
もっとも、返済できる見込みがない場合は、早期に専門家である弁護士に相談し、対応をご検討ください。
(3)一括返済を求められる
債権者からの督促状への対応を放置すると、内容証明郵便で催告書が届き借入額の一括返済を求められます。
督促状が普通郵便で送られてくるのに対し、催告書は内容証明郵便で送付されるため、「気づかなかった」ということはありません。
催告書には、決められた期日までに借入額を一括で支払うように求める旨が記載されています。
また、仮に催告書の対応をしないまま放置していると法的措置をとるなどの主張をしてくる場合もあります。
催告書が届いた際は、弁護士に相談し対処することが賢明と言えます。
(4)裁判所から訴状や支払督促が届く
上記の督促に応じないまま放置し続けると、裁判所から訴状や支払督促が届く可能性があります。
訴状や支払督促には、借入の元金、利息、遅延損害金を一括で返済することを求める内容が記載されています。
訴状が届いた際は、訴状の記載内容をよく確認し借入れの記録に誤りがないかを見ておきましょう。
訴訟を提起されたとしても、交渉次第で分割返済を認めてもらえるケースもありますので、弁護士にご相談ください。
支払督促が届いた場合も、内容に誤りがないかを確認しましょう。
一括支払ができない場合は、支払督促を受け取った日から二週間以内に裁判所へ異議を申し立てる必要があります。
裁判所から訴状や支払督促が届いた際は、早急に弁護士へ相談の上対応を進めることを推奨します。
(5)財産や給与が差し押さえられる
訴状や支払督促が手元に届いたのにも関わらず、異議申し立てをしなかったり対応を怠ってしまうと、財産や給与を差し押さえられる可能性があります。
差押えの対象となる財産は、動産、不動産、債権の三種類です。
中でも、給与を差し押さえられてしまうと生活への影響に加え、会社へ借入の延滞が知られてしまうなどの影響が考えられます。
財産や給与を差し押さえられる前に、専門家である弁護士に相談し、必要な処置をとることが賢明と言えます。
3.カードローンの延滞をした場合の対処法
カードローンの返済が困難になり、延滞してしまった場合は早急に債権者へ相談し、債務整理をご検討ください。
カードローンの返済延滞をした場合の対処法を順にご説明します。
(1)早急に債権者へ相談する
カードローンの返済を延滞してしまった場合は、すぐに延滞を解消することができるのであれば、できる限り早く債権者へ相談することを推奨します。
今月分の返済が難しいと判断した時点や支払を延滞した時点など、早い段階で債権者へ相談することで、返済期日を待ってくれるかもしれません。
支払いできないことをわかっていたり、延滞後連絡を怠っていたりすると、支払う気がないと判断されどんどん利用者に不利な状況になってしまいます。
カードローンの支払を延滞した場合は、早急に債権者へ相談し、しかるべき対応をとることが賢明です。
(2)債務整理を検討する
継続的に返済が困難な経済状況になってしまってカードローンの返済を延滞した場合は、債務整理を検討するべきでしょう。
債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産の三種類があり、それぞれ利用者にとってのメリットがあります。
任意整理は、債権者と交渉することで利息をカットしてもらい返済の負担を軽減した状態で現実的な返済ができる可能性があります。
個人再生は、債務者が裁判所へ申立を行い再生計画の認可決定を受けることで大幅に減額された借金を分割で支払うことが認められる可能性があります。
自己破産は、裁判所に申立を行い支払不可能であることを認められると、全ての債務が免除される手続です。
これらの手続は、手続そのものや必要書類を準備するプロセスが複雑でお一人で行うのに負担がかかるため、債務整理をご検討の際は弁護士にご相談ください。
まとめ
カードローンの支払が困難になっている方の中には、延滞しそうになったり延滞後の対応を放置してしまったりすることがあるかもしれません。
早急に対応することで解決につながることもありますが、どのような対応をすればいいのかわからない際は専門家である弁護士に相談することを推奨します。
訴訟や差押えになると、様々な場面で不便になるかもしれませんので、できる限り早く対策を講じることが賢明と言えます。
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