任意整理をすると賃貸契約にどんな影響が?任意整理後に賃貸契約できる物件の特徴
「任意整理をすると今住んでいる賃貸物件から追い出されるの?」
「任意整理をしたらどのような契約をしなければならないの?」
任意整理を検討している方の中には、今契約している賃貸契約にどのような影響があるのか不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
任意整理をしても今の生活を続けることはできますが、条件によっては住む場所を変える必要が出てくるのです。
この記事では、任意整理の賃貸契約への影響や任意整理後でも契約できる賃貸物件をご説明します。
1.任意整理をした場合の賃貸契約への影響
任意整理をした場合の賃貸契約への影響をご説明します。
特に把握しておくべきポイントは以下の三つです。
- 任意整理は退去理由にならない
- 滞納した家賃を任意整理すると契約が解除される
- クレジットカードで家賃の支払いを行っている場合、支払い方法の変更が必要
順にご説明します。
(1)任意整理は退去理由にならない
消費者金融などからの借入について任意整理を行ったとしても、賃貸契約の直接の退去理由にはならないので、住まいに関して不安を感じている方は心配しなくてもよいでしょう。
任意整理によって信用情報機関に事故情報が登録されるので心配している人は多いかもしれませんが、クレジットカードの契約のようにいきなり強制解約されることは原則ありません。
その理由は、不動産会社や家主は信用情報機関にアクセスすることはできないので、契約者が任意整理したことを知ることがないからです。
賃貸滞納など契約違反をせずにこれまで通りにしっかり賃貸料金を支払えば、退去する必要はありません。
任意整理をしたからといって、家主や不動産会社から追い出されることは基本的にはないので安心してください。
(2)滞納した家賃を任意整理すると契約が解除される
任意整理の対象が滞納した家賃だった場合は、賃貸契約が解除される恐れがあります。
任意整理の対象が、クレジットカードや消費者金融からの借金であれば直接の退去理由にはなりませんが、滞納家賃を対象に任意整理した場合は退去理由となってしまいます。
長期にわたる家賃の滞納は裁判所に強制退去を認めさせる要因になるので、任意整理をするとしても滞納家賃を対象にするのは推奨できません。
住まいを失うことを考慮すると、滞納家賃以外の債務を任意整理の対象にすることをおすすめします。
(3)家賃の支払いをクレジットカード以外の方法に変更する必要がある
クレジットカードで家賃の支払いを行っている場合は、支払い方法の変更が必要です。
任意整理によって信用情報機関に事故情報が登録されれば、クレジットカードの契約が解除されてしまう可能性があります。
家賃をクレジットカード払いにしたままでは、そのようにクレジットカードの契約が切れたときに支払いができなくなるので、銀行振込や口座引落しなど別の支払い方法に変更してください。
任意整理の対象によっては任意整理をした後でもしばらくクレジットカードを利用できる場合がありますが、忘れないうちに早めに手続をしておきましょう。
2.任意整理後に新規賃貸契約ができないケース
任意整理後に新規で賃貸契約ができないケースがあります。
特に注意すべきパターンは以下の二つです。
- 賃貸の支払いがクレジットカード払い限定
- 物件の賃貸保証会社が信販系保証会社
順に説明するので、賃貸物件を探すときの参考にしてください。
(1)賃貸の支払いがクレジットカード払い限定
クレジットカードの債務を任意整理をするとそのクレジットカードは使えなくなるので、家賃の支払いがクレジットカード払いのみの物件は契約することができません。
新規の契約に限らず、任意整理前の時点で住んでいる物件がクレジットカード払い限定であれば、契約を継続できなくなり引越しを余儀なくされる可能性があります。
ただし、全国的に家賃の支払いがクレジットカード払い限定の物件は少なく、銀行口座からの引落しが一般的なので、そこまで深刻に考える必要はないでしょう。
(2)物件の賃貸保証会社が信販系保証会社
物件の賃貸保証会社が信販系保証会社の場合は、新規の契約や契約更新ができなくなる可能性が高いです。
信販系保証会社とは、審査にクレジットカードなどの信用情報を利用している保証会社のことで、信用情報機関にアクセスすることができます。
信用情報機関に事故情報が登録されている間は、賃貸契約の手続きの際に信販系保証会社に任意整理をしたことが知られてしまうため、契約の審査に通らなくなるのです。
なお、信用情報機関から事故情報が削除されたら、信販系保証会社(任意整理前に契約していたクレジットカード会社を除く)が賃貸保証をしている物件でも契約が可能です。
3.任意整理をしても賃貸契約ができる物件
任意整理をしても新規で賃貸契約ができる物件の特徴をご説明します。
問題なく契約できる賃貸物件は以下の二つです。
- 保証会社が必要ない物件
- 入居審査を受付けている公営住宅
順に説明するので、この条件で物件を探してみましょう。
(1)保証会社が必要ない物件
保証会社が必要ない物件は任意整理をしていても賃貸契約が可能です。
連帯保証人を設けて契約する物件や保証人を設けていない物件が該当します。
賃貸保証会社が信販系保証会社しかない場合は、保証会社の必要のない物件を選びましょう。
ただし、保証会社を必要としない物件は少なく、条件に合う物件を探すことは難しいといえます。
必要に応じて不動産仲介業者に保証会社不要の物件を探してもらうようにしましょう。
(2)入居審査を受付けている公営住宅
各都道府県の自治体が公営住宅を運営しているので、その設備を利用することも選択肢の一つです。
自治体は信用情報機関にアクセスできないので、事故情報が登録されていても審査に落ちることはありません。
収入が自治体の定めた基準を下回っていることが入居条件ですが、家賃が比較的安いので支払いの負担を減らすことができます。
タイミングによっては抽選になる場合があるので、事前に自治体に確認してすぐに入居できる状況なのか調べておきましょう。
まとめ
任意整理をしたとしても、直接賃貸契約に影響することはほとんどありません。
ただし、クレジットカードで家賃を支払いしている方や信販系保証会社が賃貸保証している物件に住んでいる方は、契約が解除される可能性があるので少し注意する必要があります。
任意整理をすることで賃貸契約のどのような影響があるのか把握して、冷静に対処できるように準備しておきましょう。
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