任意整理後の残金確認をする方法とは？残金を早く返済するコツと注意点
「任意整理をした後の返済の残金はどうやって確認するのか」
「残金を少しでも早く返す方法はあるのか」
任意整理をした方の中には、返済の残金がどのくらいか気になっている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、任意整理後の残金を確認する方法や返済を早める方法についてご紹介します。
１．任意整理後の残金を確認する方法
任意整理後の残金を確認する方法はあります。
基本的には、以下の2つのうちどちらかを選択することになるでしょう。
- 弁護士に確認する
- 債権者に直接聞く
債権者に直接聞くのが早い手段ですが、債権者と直接連絡を取ることに抵抗がある方もいるかもしれません。
弁護士に確認してもらう方法もあることを押さえておきましょう。
（１）弁護士に確認する
残金の状況を弁護士に確認することができます。
債権者への毎月の支払いを弁護士が代行している場合は、弁護士に連絡すれば、すぐに残金を把握することができます。
また、弁済の代行を依頼していない場合でも、弁護士事務所に支払い回数が記載されている書類を保管しているケースがほとんどですので、残金が気になる方は債務整理を依頼した法律事務所に連絡をしてみましょう。
また、任意整理が終了して各債権者への支払いが始まる際に、分割弁済のスケジュールを記載した償還表を作成して交付してくれる法律事務所もあります。
その書類を確認することでも残金を確認することができます。
（２）債権者に直接聞く
債権者に直接聞くことでも残金状況を知ることができます。
電話をすれば残金状況や返済スケジュール等を教えてくれるので、早急に知りたい場合は、連絡してみましょう。
なお、手元に和解書を用意しておくと、やり取りがスムーズになるためおすすめです。
他にも、口座振込で返済している場合は、振込の控えで残額を確認することもできます。
毎月の返済の控えを確認すれば、その都度返済状況を把握できるため、手元に控えがある方は一度確認してみましょう。
２．任意整理後の返済を早める方法
残金を確認したいと思っている方にとっては、返済を早めたいと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
任意整理後の返済を和解時の返済スケジュールよりも早く終わらせるには、主に以下の2つの方法があります。
- 残金を一括で返済する
- 残金を繰上返済する
残金状況を確認して、早く返済を終わらせたいと思われた方は、これらの方法で返済スケジュールを調整してみましょう。
（１）残金を一括で返済する
残金を一括返済することで、借金をゼロにすることが可能です。
任意整理をして借金を減額した後に、まとめて返済することは認められています。
一括して返済してもらうことについて、債権者からするとまず問題はないため、一括返済を申し出れば、拒否されることはないでしょう。
一括返済をする際は、誤りがないように、全額振り込む前に債権者に連絡を取り、一括返済する旨を伝えて、金額を確認しておくべきです。
もし債権者から返済方法の指定がある場合は、それに従いましょう。
なお、弁護士が返済を代行している場合は、弁護士に連絡して残金の一括返済をする旨を弁護士に伝えてください。
従来の返済と同様に、弁護士事務所の指定口座に振り込み、弁護士が弁済代行を行う流れとなります。
（２）残金を繰上返済する
残金を繰上返済することも一つの方法です。
繰上返済とは、和解時に定められた毎月の返済とは別に、ある程度まとまった額を返済することです。
一括で全額の返済をすることも繰り上げ返済ですが、ここでは全額ではない一部の繰り上げ返済のことを指しています。
たとえば、月々5万円の返済だった場合、5万円に加えて3万円を追加で返済するというような返済です
繰上返済をする場合も、債権者にも状況を伝えて分かりやすくしておいた方が良いため、事前に繰り上げ返済を行うことを伝えておくべきです。
弁護士に代理弁済を依頼している方は、弁護士にその旨を伝えて返済を行っていきましょう。
３．返済を早める際の注意点
返済を早めるときに注意すべきことがいくつかあります。
特に気をつけるべきポイントは以下の3つです。
- 複数の債権者がいる場合はなるべくすべて一括返済する
- 生活に影響がない程度にする
- 返済を早めたところで支払い総額は変わらない
返済を早めることで、借金から解放されるまでの期間が早まりますが、無理をするのは厳禁です。
無理のないペースで返済していきましょう。
（１）複数の債権者がいる場合はなるべくすべて一括返済する
一括返済をするときに注意すべき点は、債権者を選んで一括返済をしてしまうと、債権者を不公平に扱う形となり、将来的に不利に働くケースがあります。
一括返済を考えた時点では手元資金の余裕があったとしても、万が一、その後に個人再生や自己破産をすることになった場合に、債権者を不平等に扱った返済を行ってしまうと借金の減額や免除が認められなくなることがあるのです。
そのまま任意整理ですべての債権者への返済を終えることができれば全く問題はありません。場合によっては小さい金額の債権者に対しては一括して返済をしてしまうことで、手間を省くこともできるため有用な方法です。
もし将来的に個人再生や自己破産等も考えなければいけないリスクがあるのであれば、一括返済は慎重に行う必要があります。
（２）生活に影響がない程度にする
返済を早める場合でも生活に影響がない程度に返済に充てましょう。
生活資金を一括返済に回してしまうと、必要なシーンでお金を使うことができなくなってしまいます。
特に、病気や怪我など、突発的に費用が必要になった場合に困る可能性が高いです。
ある程度生活にゆとりをもたせられるように、返済金額を調整しましょう。
（３）返済を早めたところで支払総額は変わらない
返済を早めたところで支払総額は変わりません。
任意整理によって利息分はカットされていることがほとんどのため、元金だけの返済になっています。
そのため、いくら早く返済したところで、支払総額は変わらないことをおさえておきましょう。
ただし、返済を早めることにより、事故情報が削除されるまでの期間は、早くなります。この点はメリットです。
任意整理の場合、事故情報が削除されるまでの期間は信用情報機関にもよりますが、完済から約5年となります。
将来、クレジットカードの利用やローンの申込みを考えている場合には、返済を早めることで申込可能となるまでの時期が短くなるため、手元資金のバランスを考えながら返済を早めるのが良いでしょう。
まとめ
任意整理後の残金を確認したい場合は、弁護士や債権者に連絡することで把握することができます。
少しでも早く返済期間を終わらせたい方は、一括返済や繰上返済を活用して、無理のない程度に返済ペースを調整しましょう。
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