商標ついて

商標について

加盟店(フランチャイジー)は、本部(フランチャイザー)とフランチャイズ契約を締結すると、本部から経営ノウハウを提供される他、本部の営業の象徴となる標識(マーク)、イメージの下に商品の販売はサービスの提供等の事業を行う権利が付与されます。

本部が営業に際して使用する標識として、商標が挙げられます。

コンビニエンスストアやファストフード店等、有名な商標はいくつもありますが、加盟店は、この商標を利用することにより、本部の信用性や社会的な認知度の庇護のもとに、有利に事業を営むことができることになります。

商標には、①特許庁に登録した登録商標と、②特許庁には登録されていない商標とがあります。

①登録商標は、登録の際に指定した商品やサービスについて、同商標を使用する排他的・独占的な使用権が認められます。

すなわち、第三者が登録商標と同一又は類似する商標を、指定した商品やサービスと同一又は類似する商品やサービスの提供に際して使用した場合、この第三者に対して、同商標の使用の差し止めや損害賠償を請求することができます。

他方、②未登録の商標については、同商標を長期間使用したことにより得られた事実上の信用に対して、一定の範囲で保護が認められるにすぎません。

こういった商標に関して、フランチャイズ契約では、以下のような条項が定められることがあります。

・商標の使用期間、使用方法、態様に関する条項
・加盟店は登録商標の有効性や帰属先を争わない旨の条項(不争条項)
・加盟店が、第三者等による商標の違法な使用等を認識した場合、その事実を本部に告知、報告する旨の条項
・フランチャイズ契約終了後、加盟店は商標の使用を中止する旨の条項
・上記商標に関する条項に違反した場合の違約条項

フランチャイズ契約が終了したにもかかわらず、元加盟店が、本部の商標の使用を継続した場合、フランチャイズ契約を根拠に、商標の使用の差止めを求められることになります。

また、フランチャイズ契約のみならず、商標法や不正競争防止法上でも、違法な商標の使用の差止めが認められています。