個人再生の成功率とは?個人再生を成功させる3つのポイント
「個人再生はどのくらいの確率で成功するのか」
「個人再生を成功させるために何に気をつけたらいいのか」
個人再生を検討している方の中には、どのくらいの確率で成功するのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、個人再生の成功率や成功させるためのポイント、注意点についてご紹介します。
1.個人再生の成功率
個人再生の成功率は、裁判所が公表した令和3年の司法統計によると、約92.7%となっています(令和3年 司法統計年報 第109表)。
実際に令和3年に申し立てられた個人再生の件数は12,691件で、終結に至った件数は11,766件でした。
この結果を見ると、個人再生の手続を行えば、ほとんどのケースで終結までたどり着いていることがわかります。
それでも925件については何らかの理由で終結に至っていません。
この一部の失敗例にあたらないよう、要点を押さえて対策することが重要です。
2.個人再生を成功させる3つのポイント
個人再生の手続を成功させるポイントについてご紹介します。
主に意識すべきポイントは以下の3点です。
- 弁護士に手続を依頼する
- 履行テストや申請手続のスケジュールを守る
- 個人再生案に沿ってしっかり返済する
一部の失敗例にならないように要点を押さえておきましょう。
(1)弁護士に手続を依頼する
個人再生の手続は、弁護士に依頼するのが無難です。
個人再生の手続は、裁判所への申立てによって始まります。
しかし、その申立ての書類の準備など、手続に慣れていない方が自分で行うのは負担が大きく、また不備が生じやすいものとなります。
また、申立て後も再生計画案の提出など、一定の手順に沿って手続を進めることが必要であり、これらについても不備があれば手続が途中で終了してしまうことになりかねません。
そのため、債務整理の手続の経験のある弁護士に依頼することをおすすめします。
弁護士に相談すれば、過去の成功事例をもとに個人再生が成功するように、しっかりと準備を進めることができます。
(2)履行テストや申請手続のスケジュールを守る
個人再生の手続に入ると、返済の予行演習として一定額の積み立てを行う履行テストや再生計画案の提出などを行うことになります。
これらのスケジュールを守ることは重要になります。
履行テストをきちんと行えないと再生計画どおりの返済ができないと判断されてしまいますし、再生計画案の提出が期限日から1日でも遅れてしまうと手続が強制終了(廃止)となってしまいます。
弁護士に依頼すれば問題はありませんが、スケジュールはよく確認し、ゆとりをもって手続を進めましょう。
(3)再生計画に従って返済する
個人再生の手続が終わった後は、認可された再生計画に従って返済することが求められます。
残債の免除を受けられるのは手続の終了時ではなく、再生計画どおりの返済を終えた時となります。
再生計画どおりの返済ができなければ残りの債務の免除を受けられなくなってしまいますので、返済が滞ることのないようにしましょう。
3.個人再生をするときの注意点
個人再生をするときに気をつけるべき点がいくつかあります。
特に注意すべきポイントは以下の3つです。
- 個人再生の条件を確認する
- 手続で不正をしない
- 再生計画案の内容をしっかり見直す
個人再生で失敗する原因になるので、確実に成功させるためにもしっかり把握しておきましょう。
(1)個人再生の条件を確認する
個人再生をするためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
主な条件は以下の4点です。
- 再生計画に沿った返済ができる程度の安定した収入があること
- 住宅ローンを除いて借金総額が5000万円以下であること
- 債権者の過半数からの不同意がないこと(※小規模個人再生に限る)
- 過去7年以内に給与所得者再生の認可決定、個人再生手続のハードシップ免責許可決定、自己破産手続の免責決定がされていないこと
まずは、個人再生をするためには、安定して返済ができる程度の収入が必要です。
また、住宅ローンを除いて、借金の総額が5000万円を超えていたら、個人再生は認められません。
この2点は個人再生をする上で押さえておくべき条件で、他にも気を付ける点が多々あります。
個人再生を検討している方は、一度弁護士に相談して、個人再生の条件を満たしているのか確認しましょう。
(2)手続で不正をしない
手続中に不正をすれば、再生計画案が認められた後でも強制的に手続が取り消されるリスクがあります。
たとえば、以下のような行為は絶対に避けたほうが良いでしょう。
- 財産の隠ぺい
- 多額の偏頗弁済(特定の債権者への弁済)
当然ながら、裁判所は手続において不正がないか念入りに確認します。
不正をしてしまうと、手続を行う方にとっては不利益にしか働かないため、必ず財産の隠ぺいや多額の偏頗弁済などの不正を行わないようにしましょう。
(3)再生計画案の内容をしっかり確認する
再生計画案の内容はしっかり確認するようにしましょう。
提出した再生計画案の内容に問題が発覚した場合、手続が打ち切られる可能性が高いです。
裁判所は不正等がないか確認するために、事実確認を念入りに行うため、少しでも再生計画案に記載されている内容と現実に違いがあれば、手続が中断されてしまいます。
弁護士と相談の上、無理のない返済の範囲内で再生計画案を検討するようにしましょう。
まとめ
個人再生は、要点さえ押さえれば失敗せずに済む手続です。
一方で、失敗に終わってしまうケースもわずかながら存在するところです。
ごく一部の失敗例にならないよう、成功するためのポイントを把握しておくことが重要です。
不安があるならば、弁護士に相談、依頼の上、問題が生じないように手続を進めるようにしましょう。
弁護士法人みずきでは個人再生の手続を数多く行っており、借金問題を解決してきました。
個人再生を検討されている方は、無料相談を受け付けておりますのでお気軽にお問い合わせください。
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