債務整理をするとクレジットカードはどうなる?債務整理後にカード払いをする方法
「債務整理をすると今使っているクレジットカードはどうなるのか」
「債務整理後にクレジットカードは発行できるのか」
債務整理を検討している方の中には、クレジットカードへの影響が気になっている方もいるのではないでしょうか。
クレジットカードによる決済は一般的に利用されており、中には水道料金や光熱費などの生活に必要な費用をクレジットカード払いにしている方も多いでしょう。
本記事では、債務整理がクレジットカードへ与える影響やすぐにカード払いをする方法、事故情報回復後にクレジットカードを作るときのポイントについてご紹介します。
1.債務整理がクレジットカードへ与える影響
債務整理がクレジットカードの利用へ与える影響はいくつかあります。
特に知っておくべきポイントは以下の4つです。
- 対象となるカードは即日で使えなくなる
- ETCカードや家族カードも使えなくなる
- ポイントが消滅する
- 一定期間新規発行ができなくなる
順にご紹介します。
(1)対象となるカードは即日で使えなくなる
クレジットカードによる借金を債務整理の対象とした場合、対象となったカードは即日で使えなくなります。
たとえば、クレジットカードのキャッシング機能を利用した借金を任意整理した場合、そのカードのショッピング枠を使用することはできません。
そのため、そのカードで家賃や水道光熱費を払っている場合は、口座引落しや請求書払いに変更しておきましょう。
なお、対象ではないカードに関しては、カード会社は定期的に信用情報を確認しますので事故情報に気づいたときに契約を解除されることが通常です。
そのため、債務整理を行うと、クレジットカードは利用できなくなるでしょう。
(2)ETCカードや家族カードも使えなくなる
オプションのETCカードや家族カードも使えなくなります。
タイミングが悪ければ、使おうと思っていた時点ですでに使えなくて困るケースも考えられます。
家族カードの利用停止をきっかけに家族に債務整理をしたことが発覚することもあるので、事前に債務整理をした事実を伝えるなどの対応をしておきましょう。
(3)ポイントが消滅する
クレジットカードで貯めたポイントは全て消滅するので要注意です。
そのため、債務整理をする前にポイントを使用しておくことをおすすめします。
消滅したポイントは、後からカードを再発行しても付与されないことも押さえておきましょう。
(4)一定期間新規発行ができなくなる
信用情報機関に事故情報が登録されている間は、新規発行ができなくなります。
クレジットカードの審査をするときに、カード会社は信用情報を確認するため、事故情報が掲載されている限り、審査に通ることはありません。
ただし、信用情報機関から事故情報が削除されれば、新規で発行できるようになります。
信用情報機関ごとの事故情報の登録期間は以下のとおりです。
債務整理の手続方法 | CIC | JICC | KSC |
任意整理 | 完済から5年 | 完済から5年 (ただし2019年9月30日以前の契約は受任通知の送付日から5年) |
完済から5年 |
個人再生 | 完済から5年 | 完済から5年 (ただし、2019年9月30日以前の契約は手続開始決定日から5年) |
手続開始決定日から10年か、完済から5年のいずれか遅い方 |
自己破産 | 免責許可決定確定日から5年 | 免責許可決定確定日から5年 | 手続開始決定日から 10年 |
利用する手続や信用情報機関によって、登録期間の長さや起算日が異なることに注意が必要です。
クレジットカードの申請をする時期の目安にしてみてください。
2.債務整理後すぐにカード払いをする方法
信用情報機関に事故情報が登録されている間もカード払いを利用したい場合は、2つの方法を活用しましょう。
- 家族カードを発行してもらう
- デビットカードを利用する
キャッシュレス決済の普及により、カード払いを利用することが多くなっています。
どうしてもカード払いを利用したいときの参考にしてください。
(1)家族カードを発行してもらう
事故情報が登録されている期間もクレジットカードを利用したい場合は、家族カードを発行してもらいましょう。
債務整理をしても家族の信用情報には影響がないので、家族名義のクレジットカードは発行できます。
たとえば、配偶者が契約しているクレジットカード会社に家族カードの発行を依頼することで、債務整理をした本人もクレジットカードを手にすることが可能です。
ただし、家族に家族カードの発行をお願いしなければならないため、債務整理をした事実を知られる可能性は高いでしょう。
(2)デビットカードを利用する
クレジットカードの代わりにデビットカードを利用するのがおすすめです。
デビットカードは、決済と同時に紐付けした口座から代金が引き落とされる仕組みで、発行する際にカード会社の審査がありません。
そのため、事故情報が登録されている間も問題なく発行することができます。
債務整理者本人が契約できるため、家族に知られるリスクも低いです。
ただし、利用にあたっては事前に口座内に利用金額を準備しておくことが必要です。
3.信用情報回復後にクレジットカードを作るときのポイント
信用情報が回復した後であれば、問題なくクレジットカードを作ることができます。
この際に、いくつか気をつけるポイントがあります。
主な注意点は以下の3つです。
- 債務整理の対象ではない会社に申込む
- 複数のカード会社に申込まない
- 限度額を低くする
順にご紹介します。
(1)債務整理の対象ではない会社に申し込む
債務整理の対象となったカード会社は避けるのが基本です。
カード会社はそれぞれ独自の記録を保管しており、一度債務整理をした人物をカード会社内でリストアップしている傾向があります。
そのため、同じ会社にカード発行の申請をしても審査で落とされる可能性が高いので、他社のカード会社に申し込むことをおすすめします。
(2)複数のカード会社に申し込まない
複数のカード会社に一度に申込みをするのはおすすめしません。
カード会社が審査をする際に信用情報機関に照会を行うのですが、そのときに関連情報も確認します。
複数の金融機関に申請している状況が明らかになると、担当者が不審に思い、審査を落とす可能性があるのです。
審査に落ちるリスクを高める必要はないため、1社ずつ申し込むようにしましょう。
(3)限度額を低くする
限度額を低く設定して申請するのがおすすめです。
ショッピング枠やキャッシング枠を利用する際に、限度額の範囲でしか利用できないため、限度額が低いほどカード会社としてもリスクを抑えることができます。
カード会社も審査を通しやすくなるので、必要以上に限度額を上げないようにしましょう。
まとめ
債務整理をすると、一時的にクレジットカードを利用できなくなります。
ETCカードや家族カードも使えなくなり、いざというときに困る場合があるので、債務整理をするときはクレジットカードの利用を控えることが大切です。
なお、信用情報が回復したら問題なくクレジットカードを発行できるようになります。
ただし、必ずしも審査に通るとは限らないので、今回ご紹介したポイントを踏まえて、申請してみましょう。
弁護士法人みずきでは、債務整理に関する相談を無料で受け付けておりますので、クレジットカードに関することでお困りの方はお気軽にご連絡ください。
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