個人再生の手続中に浪費をしたらどうなる?手続中の注意点
「個人再生の手続中に浪費をするとどうなるのか」
「個人再生中に気を付けることは何なのか」
個人再生を成功させたいと思っている方の中には、手続中に浪費したらどうなるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、個人再生中の浪費のリスクやその他の注意点についてご紹介します。
1.浪費に該当する行動
浪費とは、一般的にお金をむだに使うこと全般が該当します。
たとえば、以下のような行動は浪費に該当する可能性が高いです。
- ギャンブル(パチンコ、スロット、競馬、競輪、競艇など)
- 高級品(高級ブランド品、高級車、貴金属など)の購入
- キャバクラ、スナック、風俗店での散財
- 株、FX、仮想通貨などの投資
- スマホ・ネットゲームの高額な課金
- 高級レストランでの食事
日常生活を送る上で必要のない行為と判断されたら浪費と言えるでしょう。
個人再生の手続中は、上記に該当する行動は避けるようにしましょう。
2.個人再生の原因の借入が浪費でも原則問題ない
債務整理をする上で、借入の原因が手続に影響する場合がありますが、個人再生の場合は、借入の原因が浪費でも原則問題ありません。
自己破産の場合は、浪費が免責不許可事由に該当するため、免責許可が下りない可能性がありますが、個人再生にはそのような事由は無いのです。
そのため、浪費が原因で個人再生をすることになった方は、浪費を理由に手続が認められないことはないので安心してください。
3.個人再生の手続中に浪費をしたらどうなるのか
個人再生の手続に入る前であれば、浪費行為をしても特に問題はありませんが、個人再生を決心し、弁護士に手続を依頼した後に浪費をすると大きなリスクが生じます。
特に押さえておくべきリスクは以下の2つです。
- 申請が認められない可能性がある
- 減額幅が減る
順に説明するので、どのようなリスクがあるのか把握しておきましょう。
(1)個人再生が認められない可能性がある
個人再生の手続中に浪費をしてしまうと、申請が通らない可能性があります。
そもそも、浪費をした分は本来であれば返済に回せるため、個人再生の必要がないと判断される可能性が高まります。
また、個人再生では、誠実な対応が求められ、きちんと計画弁済をしていけるかの判断を裁判所にされるのですが、浪費が継続的に続いていると認められない可能性が高まります。
手続中の浪費は、裁判所に与える印象は悪くなるので、個人再生を成立させたいのであれば、浪費は控えるべきでしょう。
(2)減額幅が減る可能性がある
個人再生の手続中に浪費等をしてしまうと、個人再生による減額幅が小さくなる可能性があります。
個人再生手続きは、債務額や資産額に応じて定まる「最低弁済額」を分割で支払っていくことになります。
しかし、もしも浪費をしていた場合、裁判所から「それだけ使えるお金があるならもっと払えるよね」として最低弁済額に上乗せされてしまう可能性があるのです。
その場合、結果としては個人再生での減額幅が減ってしまうことにもつながりかねないのです。
4.認可決定後に浪費をしたらどうなるか
これまでは、個人再生の手続中の浪費に関する話でしたが、次は個人再生の認可決定後に浪費をしたらどうなるのかについてご紹介します。
認可決定が確定して計画弁済が始まったら、計画通りに返済さえ行えば特に問題ありません。
そのため、原則としてはお金の使い方は自由です。
ただし、あまりにも浪費をしてしまうと、リスクは生じます。
たとえば、以下の2点は注意しなければなりません。
- 返済が滞れば再生計画が取り消される
- 浪費で計画弁済が困難になったとしても救済手段は利用できない
具体的にどのようなことに注意しなければならないのか説明します。
(1)返済が滞れば再生計画が取り消される
浪費によって返済のためのお金が準備できず滞れば、再生計画が取り消されてしまいます。
個人再生の認可が決定されると、必ず再生計画通りに返済しなければなりません。
再生計画は、個人再生後の収入や財産、生活費などを踏まえて計算されているため、本来であれば浪費さえしなければ問題なく返済できるようになっているはずです。
それなのに、浪費をしたことによって返済ができなければ、せっかく時間をかけて行った手続きが無駄になってしまいます。
再生計画の返済は、今月生活が苦しいからという理由で猶予をもらえるわけではないため、必ず再生計画通りに返済できるように余力を残しておくことが大切です。
(2)浪費で計画弁済が困難になったとしても救済手段は利用できない
浪費が原因で計画弁済が困難になった場合、再生計画の変更などの救済手段は利用できない点に注意です。
個人再生の認可決定後に、やむを得ない事情で返済の継続が難しくなることも十分考えられます。
たとえば、重度の病気にかかってしまい長期間休業しなければならない場合や、リストラによって急に収入がなくなった場合などによって、返済が困難になることもあるかもしれません。
これらのように、客観的にやむを得ないと判断できる理由があれば、再生計画の変更やハードシップ免責などの救済手段を使える可能性があります。
しかし、浪費の場合は救済手段は認められません。
生活費を切り崩したり、不用品を売却したりして返済分のお金を用意しなければならなくなるので、計画弁済分のお金は無駄遣いしないように別に管理しておきましょう。
まとめ
裁判所に対して印象を悪くする行為なので、個人再生の手続中の浪費は避けるのが無難です。
手続中の浪費によって、個人再生の申請が認められない可能性が高くなり、申請が通ったとしても減額幅が小さくなることが想定されます。
そのため、本記事で紹介した浪費以外の注意点も把握した上で、個人再生の申請に取り掛かりましょう。
弁護士法人みずきでは、個人再生に関する相談を無料で受け付けておりますので、手続中の注意点等に関する疑問があれば、お気軽にご相談ください。
債務整理でこんなお悩みはありませんか?
もう何年も返済しかしていないけど、
過払金は発生していないのかな・・・
ちょっと調べてみたい
弁護士に頼むと近所や家族に
借金のことを知られてしまわないか
心配・・・
- ✓ 過払金の無料診断サービスを行っています。手元に借入先の資料がなくても調査可能です。
- ✓ 秘密厳守で対応していますので、ご家族や近所に知られる心配はありません。安心してご相談ください。
関連記事