交通事故によるむち打ちの通院頻度とは?請求できる費用とポイント
「むちうちになったらどのくらいの頻度で通院すればよいのか」
「むちうちになったときに通院費は請求できるのか」
交通事故の被害に遭ってむちうちになった方の中には、どのくらいの頻度で通院すればよいのか、どのくらいの慰謝料を請求できるのか分からずに困っている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、むちうちの目安となる通院頻度や請求できる費用等についてご紹介します。
1.むちうちの目安となる通院頻度とは
むちうちになった場合、週に2~3回通院するのが一般的です。
また、通院期間に関しては、症状が軽い場合は1か月以内に完治し、症状が重い場合は3~6か月程度かかる傾向があります。
あくまで目安の期間や頻度となり、怪我の具合によって通院期間が短くなったり長引いたりするので、医師の指示のもと治療を行いましょう。
2.通院開始後3~6か月で打ち切りの連絡があったときの対処法
むちうちは長期的な治療になりやすいため、相手保険会社は治療費の打ち切りを申し出てくることがあります。
あくまで目安ですが、むちうちの一般的な治療期間が3~6か月程度なので、事故があった日から3か月を過ぎたあたりに打ち切りの連絡が入ることが多いです。
ただし、打ち切りの連絡が入ったとしても、医師が治療の必要性があると判断すれば、打ち切りをそのまま受け入れるべきではありません。
打ち切りの連絡があった場合は医師の指示(治療の必要性)を保険会社側へ正しく伝える必要があるため、相手方と交渉を行うためにも、弁護士に相談されることをおすすめします。
3.請求できる4種類の費用
むちうちで通院することになった場合、加害者側の保険会社に対して損害賠償を請求することができます。
請求できる費用は以下のとおりです。
- 入通院慰謝料
- 積極損害
- 消極損害
- 後遺障害慰謝料
通院の頻度や期間によって金額は変わりますが、どの項目で賠償金を請求できるのかチェックしておきましょう。
(1)入通院慰謝料
むちうちで通院することになった場合、通院にかかる精神的なストレスに対して慰謝料を請求することができます。
長期にわたって定期的に通院しなければならないため、通院のためにある程度時間を確保しなければなりません。
本来であれば自由に活用できた時間を通院のために割かなければならず、移動の手間もかかります。
生活に多少の影響が生じることから、入通院慰謝料として相手方へ請求することができます。
(2)積極損害
通院することで発生した費用を積極損害として請求することが可能です。
積極損害とは交通事故にあわなければ発生しなかった費用のことで、具体的には病院までの交通費や立て替えた治療費などが該当します。
本来であれば支払う必要のなかった費用は、加害者に請求できることを押さえておきましょう。
なお、交通費において、タクシー料金に関しては高額になりやすいため、相手保険会社に請求しても全額負担してもらえるとは限りません。
自家用車以外の方法で通院するのであれば、まずは電車やバスなどの公共交通機関の利用を検討してみましょう。
(3)消極損害
むちうちで通院することになった場合、消極損害も請求できます。
消極損害とは、事故に遭わなければ得ることができた利益のことで、事故に遭ったことで得られる利益が減った分を相手保険会社に請求できます。
たとえば、通院のために有給休暇を使用した場合や自営業のお店を休業した場合などです。
有給休暇の使用によって収入が減っていないから消極損害に該当しないのではないかと思われる方もいるかもしれません。
この場合も有給休暇は事故に遭わなければ本来は使う必要のなかった権利で、通院をすることによってわざわざ消費させられたと考えることができます。
そのため、むちうちの治療のために有給休暇を使用した場合でも損害賠償の対象になることを押さえておきましょう。
(4)後遺障害慰謝料
むちうちの治療を続けても完治が見込めない場合は、後遺障害慰謝料を請求できます。
事故によるむちうちで、指先にしびれが残ったり難聴になったりと何らかの後遺症が生じることもあるかもしれません。
担当医から症状固定の診断を受けたら、診断書を作成してもらい、後遺障害等級認定の申請をしましょう。
後遺障害等級認定を受けたら、等級に応じて慰謝料を請求できるようになります。
後遺障害等級認定の申請方法については以下の記事で具体的に紹介しているので、そちらもあわせてご確認ください。
4.慰謝料を請求するときの3つのポイント
慰謝料を請求するときに気をつけるポイントがいくつかあります。
主な注意点は以下の3つです。
- 必要な検査を受ける
- 弁護士に相談する
- 適切な頻度で通院する
慰謝料が減額されるおそれがあるので、納得のいく金額を請求できるように注意しましょう。
(1)必要な検査を受ける
むちうちの症状が出たら、軽傷でもすぐに整形外科に行って精密検査を受けましょう。
精密検査を受けることで、身体に発生している異常を見つけることができ、適切な治療を行えるようになります。
また、症状の重症化リスクを抑えるだけでなく、怪我と事故との関係性を医学的に証明することが可能です。
慰謝料は症状に応じて請求できる金額が変わり、適切な慰謝料を請求するためには、相手保険会社に対してどの程度の怪我を負ったのか主張しなければなりません。
むちうちと事故の関連性を証明できなければ、大幅に減額される可能性があるため、必ず必要な検査を受けて診断書を作成してもらいましょう。
(2)弁護士に相談する
少しでも高い金額の慰謝料を請求したいのであれば、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士であれば、弁護士基準をもとに慰謝料を算定できるため、被害者自身が交渉するよりも請求できる金額をアップさせることが可能です。
また、弁護士に依頼することで被害者に有利な形で決着がつくように交渉を進めることができます。
ただでさえ治療で大変な中、保険会社を相手に交渉を進めるのは大きな負担にもなるため、弁護士に交渉を任せて、納得のいく解決を目指しましょう。
(3)適切な頻度で通院する
適切な通院頻度を維持することも大切です。
精密検査をもとに担当医と治療の方針を決めたら、医師から完治、もしくは症状固定の診断を受けるまで通院を継続するようにしましょう。
まとめ
むちうちになった場合、目安としてはおよそ週に2~3回、軽傷であれば1か月程度、症状が重ければ3~6か月程度通院するのが一般的です。
早い時期から相手保険会社から治療費の打ち切りを打診されることもあります。
回復の余地がある場合は、打ち切りの打診にそのまま応じることはせず、治療を継続するために相手保険会社と交渉をしたり、場合によっては健康保険などの利用も検討しましょう。
入通院慰謝料や消極損害など、他にも請求できる費用があるので、具体的に請求できる金額を知りたい方は、一度弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人みずきでは、交通事故の被害に関する相談を無料で受け付けておりますので、むちうち等で慰謝料を請求したい方はお気軽にご相談ください。
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